椎間板性腰痛(椎間板ヘルニアを含む)の治療法について
この記事では、椎間板性腰痛について、まとめています。
椎間板性腰痛とは、脊柱にある椎間板の内圧が上昇することで痛みが増強することが特徴であり、くしゃみや咳、前屈動作、骨盤後傾位での座位などで強くなる。
損傷した線維輪を通って髄核が脊柱管内に移動すると椎間板ヘルニアとなる。
椎間板性の腰痛の病態でも、画像所見では何も見つからないときもある。
また、画像所見での椎間板高の減少は、不可逆的なので一度減ると元には戻らない。
なので、画像所見で椎間板に変性があったとしても、それが今現在の腰痛の直接的な原因とは限らないので注意が必要。
機能的な評価として最も確実な方法は、椎間板内への注射によって局所麻酔薬を注入し腰痛が軽減・消失すればその腰痛は椎間板由来と確定することが出来る。
椎間板性腰痛によって損傷された線維輪は侵入してきた血管によって運ばれてくる線維芽細胞などが生成するコラーゲンによって2〜3ヶ月で自然修復される。
この修復期間に椎間板内圧を高くしないようにする必要があり、腰椎後湾姿勢を避ける必要がある。
ハムストリングスの伸長性を高め、股関節の屈曲可動域を広げることで、腰椎の動きを減らすなどの努力が必要であると考えられる。
当院では、鍼灸治療によって損傷部位の循環を高め細胞修復を早めるとともに、ハムストリングスの柔軟性向上、そして脊柱の筋肉の機能改善、筋力向上による腰部の安定性向上を目指すことで、痛みの除去だけでなく、再発予防にも貢献していきます。