大阪府吹田市のスポーツ鍼灸マッサージ治療院 Physical conditioning center ACT

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プロスタグランジンE2(PGE2)が痛みを促進するメカニズムとは?

プロスタグランジンE2の役割

痛みは私たちの日常生活に大きな影響を与えることがあります。
最近の研究により、プロスタグランジンE2(PGE2)が痛みの伝達をどのように抑制しているのか、そしてその結果として痛みを促進しているのかが明らかになりました。
Ahmadiらの研究では、ラットの脊髄後角に低濃度のPGE2を注入することで、第二次侵害感覚ニューロンの抑制性glycine受容体が抑制されることが発見されました。

glycine受容体の抑制と痛みの促進

glycine受容体は、痛みの信号を抑制する役割を持つ重要な受容体です。
しかし、PGE2がこれを抑制することで、痛みの信号が抑えられず、痛みが促進されることになります。
この研究では、glycine受容体の抑制がシナプス後ニューロン内でのcholera毒に敏感なG蛋白質やcAMP依存性protein kinaseの活動を通じて行われることが示されました。

中枢性痛覚過敏の原因

PGE2がglycine受容体を抑制することで、第二次侵害感覚ニューロンの出力が脱抑制され、結果として痛みの信号が増強されます。
これにより、中枢性痛覚過敏が引き起こされるのです。
中枢性痛覚過敏は、通常の非侵害性刺激に対して過敏に反応する状態で、慢性的な痛みを引き起こすことがあります。

新たな治療の可能性

この研究の発見は、PGE2が痛みの調節において重要な役割を果たしていることを示しています。
PGE2の作用を抑制することで、痛みの管理や治療が可能になるかもしれません。
将来的には、PGE2をターゲットとした新しい鎮痛薬の開発が期待されます。

痛みのメカニズムの理解が進むことで、より効果的な治療法の開発が進むことを期待しましょう。
この研究は、その一歩として重要な知見を提供しています。

2024年07月26日 19:48

三叉神経尾側核におけるP2X受容体が痛覚過敏を修飾するメカニズム

侵害ニューロンの可塑性と痛覚過敏

痛覚過敏は多くの人が経験する不快な感覚です。
最近の研究により、三叉神経尾側核におけるP2X受容体が、この痛覚過敏に重要な役割を果たしていることが明らかになりました。
麻酔ラットの歯根部にmustard oilを塗布すると、三叉神経口腔核(N. trigeminus oralis)内の侵害ニューロンが可塑的変化を示し、長期的な中枢性痛覚過敏が引き起こされることが観察されました。

P2X受容体の役割

P2X受容体は、細胞のシグナル伝達に関与する重要な要素です。
この研究では、P2X受容体の拮抗薬である2-(or 3'-) O-trinitrophenyl-ATPを用いることで、三叉神経口腔核での中枢性痛覚過敏が抑制されることが確認されました。
これは、P2X受容体が痛覚過敏の調節に直接関与していることを示しています。

作動薬による侵害ニューロン応答の変化

さらに、P2X受容体の作動薬であるαβ-methylene ATPを投与すると、侵害ニューロンの応答が一時的に高まり、その後脱感受性(desensitization)が起こり、侵害応答が停止することがわかりました。
これは、P2X受容体が痛覚の調節に複雑な役割を果たしていることを示唆しています。

P2X3およびP2X2受容体の関与

三叉神経尾側核には、P2X3およびP2X2受容体が存在しており、これらが歯根部への痛刺激により中枢性痛覚過敏を引き起こすことが示されています。
この発見は、痛覚過敏の治療においてP2X受容体が有望なターゲットとなり得ることを示しています。

痛覚過敏の理解と治療に向けた新たな一歩として、この研究は重要な知見を提供しています。
将来的には、P2X受容体をターゲットとした新しい治療法が開発されることが期待されます。

2024年07月26日 19:37

痛みの不思議なメカニズム

痛みって何?

痛みは体が危険を知らせるためのサインです。
例えば、手を火にかざしたとき、すぐに手を引っ込めるのは痛みのおかげ。
痛みを感じることで、体は危険から自分を守ることができるんだ。

痛みを感じる神経ってどんなもの?

痛みを感じる神経は「侵害感覚神経」と呼ばれています。
これらの神経は、体の中にある小さなセンサーみたいなもので、痛みをキャッチすると脳に信号を送ります。

受容体って何?

痛みを感じる神経には「受容体」というスイッチみたいなものがあります。
その中でも「ムスカリン受容体」という特別なスイッチがあり、これが痛みを感じるのを手助けしています。
M2RやM3Rという2つのタイプがあるんだけど、特にM3Rが重要なんだ。

M3Rが痛みを増幅させる!

M3Rが活性化すると、神経の中でカルシウムが増えます。
これが痛みを感じやすくする原因の一つなんだ。
このメカニズムがわかると、痛みをどうやって減らすかのヒントになるかもしれないよ。

まとめ

  • 痛みは体を守るための大切なサイン。
  • 痛みを感じる神経には特別な受容体がある。
  • M3Rという受容体が活性化すると、痛みを感じやすくなる。
2024年07月13日 16:17

ニコチンが痛みを和らげる不思議な力

ニコチンと神経の関係

Liuさんたちの研究では、ラットの三叉神経節という部分にニコチンを与えました。
すると、TTX-R Na+電流という特定の電流が抑えられ、麻酔効果が現れました。
麻酔効果とは、痛みを感じにくくする効果のことです。

一過性受容器電位受容体(TRP)とは?

体の中には、TRP受容体という特別な受容体があります。
これは、痛みや温度などを感じるのに重要な役割を果たしています。
特に、TRP V1受容体(別名VR1受容体)は、辛い物質であるカプサイシンに反応します。

ニコチンの特別な効果

ニコチンは、TRP V1受容体を修飾(変化させること)します。
このとき、ニコチンはnAChR(ニコチン系アセチルコリン受容体)とは関係なく、カプサイシンによる活性電流を数倍にも高めることが分かりました。
つまり、ニコチンは直接TRP V1受容体に働きかけ、痛みを感じる電流を変えるのです。

痛みを和らげるメカニズム

ニコチンがTRP V1受容体に働きかけることで、痛みを和らげる効果があることが分かりました。
これは、ニコチンが直接神経に働きかけることで、痛みの信号を抑えるためです。
将来的には、この仕組みを利用して、新しい痛み止め薬が開発されるかもしれません。

2024年07月06日 14:18

ニコチンと痛みの関係:体の中で起こる不思議な現象

ニコチン系アセチルコリン受容体とは?

体の中には、ニコチン系アセチルコリン受容体(nAChR)という受容体があります。
この受容体は、神経の働きを調整する重要な役割を果たしています。
nAChRには、α2からα7、そしてβ2からβ4までのサブユニット(部分)があり、これらが組み合わさって働きます。

どこにあるの?

哺乳類の脊髄後根神経節(DRG)という場所には、多くのnAChRが存在します。
大型のニューロンの77%でα7というサブユニットが活発に働いていますが、小型のニューロンでは32%です。
また、α3β4という組み合わせの反応は、大型ニューロンの16%、小型ニューロンの9%で見られます。

ニコチンと痛みの関係

nAChRを持つ小型ニューロンに長期間、痛みを和らげる薬(例えばエピバチジン)を投与すると、受容体が鈍感になることが分かっています。
これは、nAChRが痛みの信号伝達に関与している可能性を示唆しています。

ニコチンの効果

ある研究では、ラットの脊髄のニューロンが刺激されたときに、アセチルコリン(ACh)という物質を与えると神経の興奮が増すことが分かりました。
また、ニコチンがα4β2というサブユニットを含むnAChRを介してglycineという物質の放出を促すことも分かっています。
これは、ニコチンが痛みの信号を修飾し、痛みを和らげる効果があることを示しています。

2024年07月06日 14:09

痙攣や振戦の原因:神経の仕組みを探ろう

私たちの体には、神経がうまく働かないことで起こる病気があります。
その中でも、痙攣や振戦(体が震えること)はよく知られています。
今回は、痙攣マウスや振戦マウスと呼ばれる特別なマウスの研究を通じて、これらの現象がどうして起こるのかを解説します。

痙攣マウスと振戦マウスって何?

痙攣マウスや振戦マウスは、遺伝子の突然変異によって生まれます。
この変異は、glycineという物質を受け取る受容体(glycine receptor)に影響を与えます。
これにより、突然の感覚刺激に対して激しい運動異常が起こることが知られています。

神経の抑制がうまくいかない

Grahamさんたちの研究によると、痙攣マウスや振戦マウスの神経の働き方には問題があります。
彼らは、マウスの脊髄から取り出した標本を使って、痛みを感じる神経(後角表層ニューロン)の活動を調べました。
すると、これらのマウスではglycine receptorによる抑制がうまくいっていないことが分かりました。

mIPSCって何?

mIPSCとは、神経が抑制されるときに起こる電流のことです。
通常、glycine receptorが活性化するとmIPSCが発生し、神経の興奮が抑えられます。
しかし、痙攣マウスや振戦マウスでは、このmIPSCの振幅が小さく、頻度も低いことが分かりました。
つまり、神経の抑制が不十分であるため、痙攣や振戦が起こるのです。

どうして運動異常が起こるのか

痙攣や振戦が起こる原因は、glycine receptorが正常に働かないことにあります。
これによって神経の抑制が不十分になり、体が過剰に反応してしまいます。
その結果、痙攣や振戦が引き起こされるのです。

2024年07月06日 14:03

酸性度と痛みの関係:体の不思議な仕組み

酸性になるとどうなる?

体が炎症を起こしたり、貧血や低酸素状態になると、組織は酸性になります。
酸性になるというのは、体の中のpH値が低くなることを意味します。
普段は中性(pH 7前後)ですが、酸性になるとpHは6.2以下になります。

酸性度と痛みの関係

体が酸性になると、痛みを感じやすくなります。
この痛みの原因は、体の中にある特定のイオンチャネル(電気の通り道)が開くからです。
酸性になると開くイオンチャネルには、VR1やASIC(酸に敏感なイオンチャネル)があります。
これらのチャネルが開くと、神経が刺激されて痛みを感じます。

グリシンと神経の抑制

ラットの脊髄ニューロンにグリシンという物質を投与すると、神経の活動が抑制されることが分かりました。
この抑制は、微小抑制性シナプス後電流(mIPSC)という現象によって引き起こされます。
つまり、グリシンが神経の興奮を抑える役割を果たしているのです。

新しい鎮痛薬の可能性

現在、アデノシンキナーゼインヒビターという物質が新しい鎮痛薬として注目されています。
これは、アデノシンという物質の働きを抑えるもので、痛みを和らげる効果があります。
また、カフェインが特定の受容体を阻害することも分かっています。
将来的には、これらの物質がより効果的な痛み止めとして使われるかもしれません。

2024年07月06日 14:01

健康な骨を守る!骨のリモデリングとその調整の仕組み

骨の働きと骨リモデリングとは?

骨は私たちの体を支える大切な部分です。
しかし、骨は一度作られたらそのままではなく、常に新しい骨が作られ、古い骨が吸収されるという「骨リモデリング」というプロセスが行われています。
このリモデリングのおかげで、骨は強く健康に保たれています。

RANKLとは?骨を吸収する重要なタンパク質

RANKL(ランクル)は、骨芽細胞やT細胞といった細胞から作られるタンパク質です。
このRANKLは、RANKという受容体(レセプター)に結合することで、骨吸収細胞(破骨細胞)を活性化します。
破骨細胞は、古い骨を吸収し、分解する役割を持っています。
RANKLとRANKが結びつくことで、破骨細胞が働き始め、古い骨を取り除きます。

骨のバランスを保つためのOPG

骨吸収が進むだけでは骨が弱くなってしまいます。
そこで登場するのがOPG(オステオプロテゲリン)という分子です。
OPGはRANKLと競い合ってRANKに結合し、RANKLの働きを阻止します。
つまり、OPGがあることで破骨細胞の働きが抑えられ、骨が過剰に吸収されるのを防ぎます。

骨の形成と吸収のバランス

骨が健康に保たれるためには、骨の形成と吸収のバランスが大切です。
骨芽細胞が新しい骨を作り、破骨細胞が古い骨を吸収する。
このプロセスが適切に行われることで、骨の強さが保たれます。
RANKLとOPGのバランスが崩れると、骨密度が低下し、骨が弱くなる危険性があります。

健康な骨を保つために

骨を健康に保つためには、カルシウムやビタミンDをしっかり摂ることが大切です。
また、適度な運動も骨を強くするのに役立ちます。
運動は骨の形成を促進し、骨密度を高める効果があります。
さらに、バランスの取れた食事や適切な生活習慣も、骨の健康にとって重要です。

まとめ

骨リモデリングは、私たちの骨を強く健康に保つために欠かせないプロセスです。
RANKLとOPGのバランスが取れた状態で、骨の形成と吸収がうまく調整されています。
私たち自身も、食事や運動を通じて骨の健康をサポートすることができます。
健康な骨を保ち、元気な生活を送りましょう!

2024年06月15日 11:42

ATPとアデノシン:痛みの感覚にどう関わるの?

ATPとは何か?

ATP(アデノシン三リン酸)は、私たちの体がエネルギーを使うときに重要な役割を果たす分子です。
ATPは、エネルギーを運ぶ「電池」のようなもので、細胞が働くために必要なエネルギーを供給します。

ATPの受容体:P2X受容体

ATPは、痛みの信号を伝えるときにも重要な役割を果たします。
末梢神経に痛みの刺激が加わると、脊髄後根神経節(DRG)という部分で活動電位が発生し、その信号が脊髄に伝わります。
このとき、DRGや脊髄後角の神経細胞には「P2X受容体」と呼ばれる受容体があり、これがATPによって活性化されます。

P2X受容体の働き

P2X受容体が活性化されると、グルタミン酸という物質の放出が増え、痛みの信号が強くなります。
この受容体は、痛みの感覚を増強する役割を持っているのです。
例えば、DRGのシナプス前終末にあるP2X受容体が活性化されると、活動電位がさらに高まり、より多くのグルタミン酸が放出されます。
これによって、痛みの感覚が増します。

アデノシンとは何か?

アデノシンは、ATPが分解されてできる物質です。
代謝が活発な細胞から放出されたり、細胞外でATPが分解されることによって生成されます。
アデノシンは、神経細胞や血小板、好中球、マスト細胞、気管支や血管系の平滑筋細胞などの活性を調節する強力な生物学的仲介物質です。

アデノシンの受容体:A2受容体

アデノシンの受容体にはいくつかの種類がありますが、その中でも「A2受容体」は痛みの伝達に関係しています。
A2受容体が活性化されると、痛みの信号が調整され、痛みを和らげる効果があります。
アデノシンは、ストレスや虚血(血流が不足する状態)に対して細胞や組織を保護する役割も果たしています。

痛みの信号伝達の仕組み

痛みの信号は、末梢神経から脊髄を通って脳に伝わります。
ATPとアデノシンは、この過程で重要な役割を果たします。
ATPは痛みの信号を強くする役割があり、P2X受容体を介して作用します。
一方、アデノシンは痛みを和らげる役割があり、A2受容体を介して作用します。

まとめ

痛みの感覚には、ATPとアデノシンという二つの物質が重要な役割を果たしています。
ATPは痛みの信号を強化し、P2X受容体を通じて作用します。
アデノシンは痛みを和らげ、A2受容体を通じて作用します。
これらの仕組みを理解することで、痛みの治療法の開発に役立てることができます。
痛みを感じる仕組みを知ることで、健康管理に役立てていきましょう。

2024年06月11日 12:41

痛みを感じる仕組み:P物質とその受容体の役割

P物質とは?

P物質は、痛みを感じる神経細胞が作り出す化学物質です。
痛みの信号を伝える役割を果たしており、脊髄の後ろの部分にある神経細胞に働きかけます。
この物質は、特に痛みが長時間続く場合に多く作られます。

P物質受容体の役割

P物質は、「P物質受容体」と結びつくことで、その効果を発揮します。
この受容体は、脊髄の神経細胞の表面に存在し、痛みの信号を脳に伝えます。
痛みの刺激があると、P物質受容体が活性化され、痛みの信号が強くなります。

P物質と慢性痛

慢性痛(長期間続く痛み)の場合、P物質とその受容体の活動が増加します。
例えば、動物実験では、P物質を抑える物質(saporin)が痛みを和らげる効果があることが確認されています。
しかし、人間の病気(偏頭痛、関節炎など)にはあまり効果がないことも分かっています。

P物質受容体を抑える薬

P物質受容体を抑える薬は、痛みの治療に使われることがあります。
これらの薬は、痛みの信号を抑える効果があり、特にNMDA受容体と呼ばれる別の受容体が関わる痛みにも効果があります。

痛みと体の反応

痛みを感じるとき、体は様々な反応を示します。
例えば、猫の実験では、P物質の量が増えると、血圧が上がり、心拍数が増えることが報告されています。
これは、痛みが体全体に影響を与える一例です。

まとめ

P物質とその受容体は、痛みの感覚に重要な役割を果たしています。
痛みの信号を伝えるために、P物質は神経細胞に働きかけ、その受容体と結びつきます。
痛みが長時間続く場合や、強い痛みを感じる場合には、P物質とその受容体の活動が増加します。
痛みを和らげるためには、これらの仕組みを理解し、適切な治療法を見つけることが重要です。
痛みを感じる仕組みを知ることで、健康管理に役立てていきましょう。

2024年06月11日 12:34

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