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ハムストリングスの肉離れについて

ハムストリングス肉離れはランニング障害で代表的なスポーツ傷害であり、自らの筋力または介達外力によって、大腿後面の筋・腱・筋膜に変形許容レベルを超える過度な伸張性負荷がかかり、組織に断裂、出血、炎症が生じるものである。

一般的に筋のモデルとして考えやすいのは紡錘状筋であるが、実際に受傷する筋の多くは羽状筋の形態をいている。

リスクファクターとしては年齢(加齢)、高い競技レベル、腰椎・骨盤・股関節の運動性低下、ランニングテクニックの乏しさ、筋の柔軟性、筋力低下、筋疲労、ウォーミングアップ(筋温の上昇不足)、接地動作時の骨盤の不安定性などが挙げられている。

陸上競技、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどで発生しやすく、スポーツに関連した急性のハムストリングス肉離れの発生率は6〜25%である。
瞬発的なスピード動作での発生が多い。

スプリントやランジが要求される競技やポジションの選手でより発生しやすい。

陸上競技では、短距離系でより発生しやすく、大腿二頭筋長頭の筋腱結合部に生じやすい。

スプリント時にハムストリングスの筋腱が最も伸長されるのは遊脚期後半、接地直前の下腿の振り出しであることから、その時に肉離れリスクが高くなると推測される。
接地期後半(蹴り出し期)においてもハムストリングスの伸張性収縮は認められているので、接地期においても肉離れの可能性はある。

完全剥離は水上スキー、ダンス、ウェイトリフティング、アイススケートなどで、股関節屈曲、膝伸展しながらハムストリングスに強い遠心性収縮が生じることで発生しやすい。

ハムストリングスはスプリント中のスイング後期から接地直前で最も強く活動し、遠心性収縮や遠心性収縮から求心性収縮への変換が生じており、この時期にハムストリングスが損傷しやすいとされている。

伸長速度が比較的遅い過度なストレッチングでは半膜様筋が損傷されやすく、ダンサーでは膝伸展位での大きく速い股関節屈曲運動により半膜様筋の遠位遊離腱が損傷されている。

筋のダメージは炎症反応を引き起こし浮腫・発熱・痛みの原因となる。

腱損傷は筋付着部での過度な牽引力によって発生し、無理に動作を繰り返すと断裂や炎症が更に進行する。

腱は筋腹と比べると血液供給が乏しいため、ストレスがかかり続けると治癒が不十分となり、変性が進むと組織の適応不良が進行し、慢性的な腱症につながる。

断裂が坐骨結節の線維軟骨に及ぶと、骨と腱の間に水分が貯留し治癒を阻害する。

腱付着部において骨皮質の欠損も生じる。

基質の破壊や未成熟、低酸素状態による侵害受容器への刺激や、血管や神経組織の湿潤は慢性的な痛みにつながる。

病歴の聴取と検査によって正確に診断したうえでマネージメントプランを立てることは、再受傷のリスクを減らしながら早期にスポーツ復帰を果たすために重要である。

急性のハムストリングス肉離れでは、大腿後面に急に痛みを訴え、プレー続行が困難となるか、大腿後面に手を当てるなどの様子が確認される。

受傷後はハムストリングスの伸長、収縮、収縮様式変換、圧迫を回避する姿勢や動作が観察される。

問診時には受傷機転を詳細に確認する。

受傷後初期では、斑状出血、腫脹、筋の圧痛を認め、膝屈曲や股関節伸展の自動運動や抵抗運動に怖さを訴える。

診察の際には、補助しながら膝を十分曲げた状態で腹臥位とし、ハムストリングの緊張を取り除いて行う。
触診では圧痛、腫脹、硬結及び陥凹などをみる。
重症になるほど欠損部を触れやすい。欠損部は筋の退縮により生じ、坐骨結節のすぐ下に触れることが多い。

疼痛誘発テストは損傷筋のストレッチであり、まずは腹臥位で膝関節を完全伸展出来るか確認する。
出来ない場合、グレード3を疑う。
その次に背臥位でSLRを行い、健側との差を見る。

近位腱が断裂する重症例では、大腿近位後面や臀部の急激な痛みとともに断裂音を生じ、明らかな皮下出血や筋腹膨隆の遠位化を認めることがある。

受傷後24時間の特徴としては
・朝の筋の硬さや痛みを感じる
・エクササイズ・スポーツ開始時の筋の硬さや痛み
・症状は活動レベルに応じて増大し、活動後も痛みは残る
・睡眠は阻害されないことが多い

肉離れの重症度は臨床所見と画像所見の特徴を組み合わせて3段階に分類されることが多い。

筋腱結合部の損傷の程度は肉離れの重症度を判断するために重要である。

画像による重症度判定には超音波やMRIが使用される。

グレード1(軽症)は軽度の痛みで、筋腱複合体の最小限の損傷として特徴付けられる。
多くは微小血管の損傷による出血やその後の浮腫や炎症により腫脹が起こり、疼痛が誘発され、筋機能低下や可動域制限をきたす。
グレード2(中等症)は筋力や可動域が制限される筋腱移行部、特に腱膜の損傷であり、明らかな筋機能低下や可動域制限をきたす。
グレード3(重症)は大きな負荷による筋腱付着部に及ぶ損傷であり、腱性部の断裂や付着部の裂離損傷となることが多い。

超音波では検査者のスキルによって所見が変わるため、MRIがゴールドスタンダードとされている。

MRI所見と、臨床症状の重症度や再受傷率には関連がある。

プロやエリートの選手では、損傷の場所や重症度をより詳細に確認したうえで、予後を推察したり離脱期間や復帰許可を判断する必要があるために、MRIが使用されることが多い。

臨床的には触診および画像所見で損傷部が坐骨結節に近いほどスポーツ復帰までの期間が長い。

ストレッチ痛のないグレード1では早期にストレッチを開始することができ、短期間でスポーツ復帰が可能である。
ストレッチ痛が明らかなものはグレード2以上を疑い、可能であればMRIを撮像する。
可能であれば3週ごとにMRIを撮像し、筋腱移行部の修復状況を把握できるのが良い。


グレード1では予後は良好で、数日から数週で完全復帰出来ることが多い。
グレード2では明らかな筋腱移行部の損傷があることが多く、競技復帰には数週から数ヶ月を要する。
グレード3は完全断裂であり、保存療法では復帰に数ヶ月かかり、大腿後面のひきつれや痙攣感が残ることも多く、早期外科的修復の適応となる。


大腿後面に痛みを訴える他の疾患
・末梢神経疾患
・梨状筋症候群
・仙腸関節疾患
・大殿筋坐骨包炎
・骨端症
・坐骨結節剥離
・筋骨化
・大腿後部のコンパートメント

ハムストリング肉離れに必要な検査法

他動関節可動域テストでは筋の単なる伸長感と異なる局所の違和感、怖さ、痛みや可動域の左右差があれば、損傷・修復過程柔軟性不足が疑われる。

自動膝伸展テスト
患者を背臥位とし、股関節90°屈曲で膝を自動的に伸展させる。
非受傷側との差が30°以上ある場合、20°以下の場合と比べて予後が悪い事が多い。

ハムストリングスの筋力検査
大腿二頭筋をより活動させるには、下腿外旋位で膝を屈曲させる。
半膜様筋、半腱様筋をより活動させるためには、下腿内旋位で膝を屈曲させる。

スランプテスト
患者を端座位にして、頚椎を含めて脊柱を前屈・前傾させる。
足を背屈させたまま、痛みを訴えるまで膝をゆっくりと他動的に伸展する。
痛みを訴えた時点の膝角度を確認。
頚椎の伸展によって症状が変化する場合は、神経の緊張の可能性も疑う。
ハムストリングに受傷既往が複数回ある場合は、神経緊張の徴候が現れるケースがある。

テイキングオフザシューテスト(taking off the shoe test)
患者を立位とし、片側の股関節を約90°外旋させ、膝を20〜25°屈曲させる。
踵から靴を脱ぐように、膝を強く曲げて踵を床に押し付けながら、反対側の足の方に引く。
この際に大腿二頭筋部に鋭い痛みがあれば、損傷を疑う。

治療

ハムストリングスの修復において重要なのは、炎症を最適化し、変性を最小限にとどめ、再生を促しつつ線維化を生じさせないこと。
損傷組織の低酸素環境を改善し、筋再生を促すために高気圧酸素治療が用いられる。

リハビリテーション
ハムストリングス肉離れ受傷後のリハビリテーションの主目的は、2次的な損傷や、安静に伴う問題を予防しながら、安全なスポーツ復帰に要する柔軟性、運動性、筋力、持久力を再獲得する必要がある。
ハムストリングス肉離れの再受傷率は高い。
再受傷ケースでは初回と比べて復帰期間がより長くなる。
再受傷リスクを高める理由は、不完全な治癒、瘢痕組織の形成、神経筋コントロール不足の残存、機能的な代償の残存がある。
復帰許可の判断には画像所見を用いる

評価の方法

痛み・姿勢・アライメント・柔軟性・腰椎・骨盤安定性・筋パフォーマンス・筋力・呼吸・腹圧・スポーツ動作などを損傷部の怖さや痛みが伴わない範囲で評価する。

痛みを確認
腰痛は腰椎骨盤の安定性や、歩行時の大腿二頭筋過活動と関連するので必ず確認する。

姿勢・アライメント検査では、背臥位・座位・立位で特に腰椎・骨盤・大腿の位置関係をチェックする。
骨盤前傾につながる腰部筋や大腿筋膜張筋の緊張状態も確認する。

柔軟性:ハムストリングスだけでなく、骨盤前傾を増大させる腸腰筋や大腿筋膜張筋などの
左右差を必ず確認する。

メディカルリハビリテーション
損傷組織の炎症、治癒過程を考慮しつつ、受傷後2〜4日の急性炎症期では、腫脹や痛みのコントロールを優先させる。

炎症が軽減したあとは、ハムストリングスへの負荷を増大させる異常なバイオメカニクスや腰椎・骨盤不安定性や柔軟性の低下に焦点をあてる。
亜急性期もしくはリモデリング期では、愛護的な下肢伸展挙上などで、ハムストリングスに適切なテンションをかけながら、瘢痕組織におけるコラーゲン繊維のリモデリングや整列化を促す。
痛みのない範囲でストレッチやモビリゼーションを開始する。

ハムだけでなく、動作中の骨盤前傾に関する股関節屈曲筋群(腸腰筋・大腿筋膜張筋・中殿筋前部)の柔軟性を高める。
亜急性期から損傷ハムストリングスの収縮エクササイズを開始し、筋萎縮の予防に努める
等尺性収縮に続いて、求心性や遠心性の収縮エクササイズを徐々に負荷を増やしながら進める。
低負荷であっても伸長位で筋を収縮させることが大切。

股関節内外転などの前額面上の運動は矢状面の運動よりもハムストリングスへの伸長ストレスが小さいので、早期から損傷組織に適度な負荷をかけることが出来る。これによって股関節や膝の運動にかかわる主働筋と拮抗筋の神経筋協調性の再教育を促す。

筋力トレーニングでは、単純な負荷量よりも股関節や膝の運動変換や安定性の質を重視し、腰椎骨盤股関節複合体の安定性やバイオメカニクスの改善につなげる。
腹臥位での股関節伸展運動において、大殿筋とハムストリングスの活動タイミングをチェックし、臀筋活動の遅延や、筋長短縮位での弱化がある場合には臀筋のトレーニングを行う。腰背筋の過活動による腰椎伸展や回旋の代償運動に注意。

これらのエクササイズが痛みなく可能になった後に、ハムストリングスがより伸長されるポジションでの遠心性収縮エクササイズへと段階的に進めていく。
筋力強化が目的ではなく、組織治癒やリモデリングを促す適切な負荷刺激と神経筋コントロールが大切なので、代償動作には十分気をつける。
亜急性期からは、シンプルな骨盤安定化エクササイズも開始する。
膝立臥位や端座位で、骨盤の前後傾・回旋・傾斜をコントロールさせながら、ニュートラルポジションを学習させる。出来てから、プランクポジションなどでも保持できるように指導する。

その次に、ハムストリングスに違和感や痛みが生じない範囲で、よりダイナミックな動作課題でも骨盤のポジションを保持できるようにしていく。

アスレテックリハビリテーション
亜急性期を過ぎて、抵抗下での遠心性収縮が痛みなく可能となれば、スポーツ特異的な動作でハムストリングスのさらなるリモデリング、伸長、強化を図る。

再損傷率が最も高いのはスポーツ復帰後2週間である。
エクササイズ中は股関節屈曲時に骨盤が過度に前傾しないように臀筋や下腹部筋の活動をコントロールする。

競技復帰する際の基準としては、
・痛み(ストレッチ痛)がなくなること。
・ハムストリングスの柔軟性が戻ること。
・左右の筋力差がなくなること。
接地動作の安定性のために体幹固定力の強化なども重要である。

肉離れは初期の対応が何よりも大切です。
痛みを取り除くのはもちろんですが、痛みがなくなった=治ったではなく
①痛みがなくなる。
②組織が修復される。
③ストレッチの左右差がなくなる。
④筋力差がなくなる。
⑤原因となった動きの修正。
ここまできっちりすることで、再発予防になります。
自身での管理ももちろん大切ですが、餅は餅屋に、プロに任せれる部分はプロに任せることが最短距離になるかと思います。

身近な専門家に是非一度ご相談ください。
もちろん、当院でも承っております。

 

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2019年11月28日 14:55

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