腸腰筋疼痛の解剖学的解析
腸腰筋には腸骨筋と大腰筋、この2つの筋肉が含まれます。
これらはそれぞれ、腸骨と腰椎に付着し、それぞれの筋肉が股関節周囲を安定化させる重要な役割を果たします。
まず腸骨筋は、その名前が示す通り、腸骨に付着します。
一方、大腰筋は腰椎の1~4椎体側面に付着しますが、時にはL1〜L5まで付着するとされている文献もあります。
腸骨筋は腸骨翼や前仙腸靭帯にも付着することで知られています。
これらの筋肉は、動作や保持の際、股関節の動きを制御し、安定させる役割を担っています。
大腰筋が腰椎に付着していることから、この筋肉は股関節の動きだけでなく、腰部の動きにも深く関与します。それが腸腰筋の特徴であり、腰部と股関節の両方に関わるさまざまな動きやポージングに影響を与える要因となっています。
興味深いことに、腸腰筋群はその構成筋繊維にも特徴があります。赤筋繊維が白筋繊維よりも約3倍太く、これにより筋肉は高い持久力と安定化作用を持っているとされています。
赤筋繊維は低張力で持続的な活動をサポートし、白筋繊維は高張力で短時間の活動に特化しています。
このため、腸腰筋は長時間にわたる姿勢保持や、長距離を歩く際などに特に重要な役割を果たします。
では、なぜ腸腰筋は疼痛の原因となるのでしょうか。
その理由の一つは、座っている時間が多い現代人のライフスタイルにあると言えるかもしれません。
長時間座っていると、腸腰筋が短縮し、柔軟性が失われます。結果として腸腰筋が過度に緊張し、その周囲の筋肉や関節に対して過大なストレスを与えることになり、痛みや不調を引き起こします。
また、スポーツやエクササイズ時に腸腰筋を適切にストレッチやウォームアップをせずに負荷をかけると、筋肉や筋膜の損傷を招き、その結果疼痛が現れることもあります。
最後に、腸腰筋が持つ安定化作用と連動して、正しい体のアライメントや動きのサポートを理解し、日々の活動やエクササイズに取り入れることは、疼痛の予防と、身体機能の向上に寄与します。
適切な知識と理解をもとに、身体と向き合い、そのサインを大切にしましょう。
physical conditioning center ACTは大阪吹田市のスポーツ障害専門の鍼灸スポーツマッサージ治療院です。
ACTではスポーツマッサージ・鍼灸治療・ストレッチ・エクササイズ指導を組み合わせ、症状に合わせた最適な施術を行っております。
成長期特有の痛みやスポーツ障害にも対応しております。
もちろん、肩こり腰痛、疲労感の除去などの身体の不調改善のお手伝いもしてます。
お気軽にこちらからお問い合わせください。
06-6170-1022