Magnetic Resonance Imaging (MRI) によるストレス骨折とシンスプリントの診断
スポーツ活動を行っているアスリートにはなじみの深い慢性的な脚の痛み。
特にランナーやジャンプを多く行う競技をしているアスリートにとって、この痛みは競技生活を脅かす要因となり得ます。
今回の論文(Magnetic resonance imaging in stress fractures and shin splints)では、MRIを用いてこれらの脚の痛みの主要な原因である「ストレス骨折」と「シンスプリント」の診断に焦点を当てています。
ストレス骨折とシンスプリントの違い
- ストレス骨折:骨が通常の力や繰り返しのストレスに適応できない場合に微小な骨折や明らかな骨折が生じる状態。
- シンスプリント:主に脛の内側部分の痛みを指し、過度な使用や筋肉の緊張により発症します。
MRIを用いた診断の利点
この論文によれば、初期の段階でストレス骨折とシンスプリントを正確に識別するためにはMRIが非常に有効であることが強調されています。
具体的には、STIR脂肪抑制MRIスキャンを使用することで、放射線写真が骨の外骨膜の反応を検出する前に、これら2つの疾患を区別することが可能です。
MRIの特徴的な所見
- ストレス骨折:MRIでは、骨髄の局所領域で異常に広がった高信号が見られます。特に、骨折、出血、浮腫の領域と一致します。
- シンスプリント:MRIには3つのタイプがあり、症状の持続時間との関連は見られませんでした。その中でも、骨髄の中の線状の信号変化は、骨の代謝の増加に関連している可能性が示唆されています。
シンスプリントとストレス骨折の関連性
シンスプリントとストレス骨折の間には何らかの関連性があるのではないかという疑問が提起されてきました。
しかし、この研究によれば、シンスプリントは骨のストレス反応と関連しているかもしれませんが、ストレス骨折とは異なる疾患である可能性が高いとされています。
まとめ
MRIは、アスリートの慢性的な脚の痛みの正確な診断において非常に有効なツールであることがこの研究を通じて示されました。
特に、初期の段階でのストレス骨折とシンスプリントの区別に優れているため、早期診断と適切な治療の実施に大きく貢献することが期待されます。
アスリートの競技生活を守るためにも、MRIを活用した診断の重要性がますます高まっていることは間違いありません。