椎間関節性腰痛に対する鍼灸治療法について
椎間関節は侵害受容器が豊富に存在する滑膜関節であり、膝や股関節と同様に過度な負荷が加わることで関節に炎症が生じ疼痛を発生させる。
椎間関節への負荷は腰椎の進展・回旋動作によって増加するので、このような動作が多い種目のアスリートに椎間関節性腰痛が多い。
椎間板の変性によって椎間板高が減少し、椎間関節への荷重負荷が増えることで発生することもある。
椎間板の変性によって起きる腰痛(椎間板性腰痛)はこちらでまとめています。
また、椎間関節に炎症が生じることによって隣接する脊髄神経神経根への刺激となって下肢痛が現れることもあるため、下肢痛=椎間板ヘルニアと考えるのは危険である。
椎間関節性腰痛に対する対処方法としては、関節自体に対する物理的負荷を減らすことが大切なので、骨盤の前傾角度を減少させて腰椎の過度な前湾を減らす工夫が大切ではないかと思われる。
一番一般的な運動療法としては腹横筋を働かせることによって、骨盤を後傾位に持っていくこと・腰椎の安定性を出すことが出来ると考えられている。
腰痛患者の多くは腹横筋を始めとしたいわゆるインナーマッスルが正しく働かず、腰椎が安定していないことが多いので、椎間関節性腰痛に限らず、全ての腰痛患者に腹横筋が適切に働いているかの確認は必要であると考えている。
ACTでの鍼灸マッサージ治療では、鍼灸治療によって幹部の鎮痛を行うと同時に、運動療法によって腹横筋を始めとしたインナーマッスルを活性化させることで再発予防も行っています。